2011年11月21日月曜日

2011年11月21日

日本とアメリカの大学院の大きな違いのひとつ。
教員:大学院生の比率。

アメリカの大学院では、教員の数が大学院生の数に比べて格段に多い。僕が教授をやっていた大学院(Ph.D. コース)では教員(PI300人強に対してPh.D.コースの学生200人弱くらい。

日本(例えばNAIST)では教員(教授、准教、助教)80人くらいに対してPh.D.コースの大学院生(M1からD3までのFBコース)200人弱くらい。修士までのBXコースを含めると大学院生は400人くらいになる。つまり、教員数に比べ学生数が圧倒的に多い。日本では、教授のみPIで准教、助教は独立したラボのPIではない場合が多いので、実質的にはこの差はもっと大きい。しかも、アメリカ大学院での「ほったらかしの“大人”の教育」に比べ、日本では「手取り足取りの“子供”の教育」をするので、教員ひとり頭の負担は日本のほうが断然大きい。

日本の「負の悪循環」たる所以のひとつである。