2011年6月2日木曜日

2011年6月2日

昨日、学生たちのある研究発表会を聞きにいった。そこで思ったこと。

多くの学生さんたちが、指導教官や先輩からいわれたことをただ単に説明している。他人の意見・見解と自分の意見・見解をはっきり区別しないで発表している。こんなことを続けていると、いつの間にか、他人の意見・見解を自分の意見・見解と錯覚してしまって、他人と自分の区別がつけられなくなってしまう。

「他人の意見・見解」は何で、「自分の意見・見解」はそれらとどこが同じで、どこが違うか、つまり相違点、を明確にしないと、駄目。これらの相違点をできるかぎり明確に具体的にしないといけない。これが出来ないと、サイエンスでは致命傷。早い時期からやらないと、それが出来ないのが「悪い癖」になってしまい、一生直らなくなってしまう。

サイエンス以外でも、このことは当てはまる。常に、他人と自分の境目をくっきり明確にしないと、自分ではなにも出来ないダメ人間になってしまう。このような人間が多い組織はとても怖いし、必ず衰退する。歴史をふりかえってみれば、これは一目瞭然。

皆さん、この「悪い癖」がつかないよう、しっかりしましょう。