2012年6月5日火曜日

2012年6月5日

今、“Everything is obvious once you know the answer”By Duncan Watts 、という物理学者の書いたSociologyの本を読んでいる。その中の一節に「The net result is that common sense is wonderful at making sense of the world, but not necessarily at understanding it」とある。

サイエンスは「To understand it」が最終目標であるはずだが、「To make sense of itthe world)」で満足してしまうサイエンティストがいる。特に、日本に来てこの傾向が強いと感じている。

僕が考えるに、そのひとつの理由は、おそらくサイエンティストを目指す若い学生さんたちに、「To understand it 」と「To make sense of it」との違いをきちんと教えていないからではないかと思う。

サイエンスのいろいろな知識や技術を教えるのも良いが、「サイエンスとは何ぞや」という根本的に大切なことをきちんと教えていないような気がする。

おそらく、今、日本の中高校で理科を教えている先生や大学教授などの教員の中にも(もちろん例外的な方もおられると思うが)、「サイエンスとは何ぞや」ということをしっかり教わらない、考えない、でこれまで来てしまった人達が少なからずいらっしゃるのではないかと思う。