2014年9月25日木曜日

2014925日【役に立つ研究・役に立たない研究】
「役に立つ研究」ばかりに研究費がいって、「役に立たない研究」に研究費がそれほどいっていない状況を危惧して、役に立たない研究の重要性がいろいろなところで議論されている。

僕からすると、正直言って、そういうことを議論する事自体小ちゃいというか、暇というか、呆れる。

·         そもそも、「役に立つ」、「役に立たない」研究を区別すること自体が問題である。

·         また、税金でサポートされている研究であれば、一見役に立ちそうにはないかも知れないが、いつかは役に立つ研究でなければならない。今は一見役には立たないかもしれないが、将来どのように役に立つかもしれないか、何故税金をつかって研究するだけ重要なのかをしっかりと国民に理解してもらうよう説得できないとならない。それができないのなら、税金からのサポートがこなくてもそれは自業自得。

·         「役に立つ」、「役に立たない」は、コンテクスト依存なので、そもそも議論しても仕方が無い。自分の研究は役に立たない研究とみなされ研究費がこないと思うのであれば、パブリックの税金ではなく、役に立つ、あるいは面白いと思ってくれるパトロンを探してお金を集めてくればよいだけの話。

·         そもそも、「役に立たない研究のなにがわるい!!役に立ちそうにないような基礎研究は重要なのだ!!」と叫んでいる研究者は、ほんとうにそこが問題なのか、自分は質の高い研究を本当にしているのか、研究の質が低いから研究費がこない(あるいは質の高い論文が出ない)のであって役に立たない(立ちそうにない)研究だから研究費がこないと思うのは言い訳ではないか、といったことを先ずは自問自答して頂きたい。(こういうことをいうと、「カチン」と来る方々が多いのは十分承知しておりますが、、、)

僕は、こう思う。役に立つ、立たないを議論する時間(暇)があるなら、真に質の高い研究とは何かを議論して頂きたい。

以上。