2010年8月12日木曜日

2010年8月11日

日本の多くのラボでは助教の先生方が、学生の直接の指導、ラボ全体の諸々の雑用、をやっている為、自分の研究に100%専念出来ない場合が多い。このシステムだと、教授にとってはいいけど、助教の先生たちの独立した研究者としての将来は暗い。 僕のラボではこのようなシステムはとっていない。基本的に僕のラボでは助教の先生には自分の研究に専念して貰い、ドンドン研究成果を出して、独 立型准教、教授、研究所のPIとして、自分のラボを運営出来るポジションを「実力」で獲得して、独立した研究者としての将来に羽ばたいていって貰いたいと 考えている。
そういうわけで、僕のラボでは各学生さんは助教の先生について研究をするといったことは行わない。わたしのところの大学院生さんたちは各々自分 で独立したプロジェクトを遂行する。もちろん、その過程で、研究手法を助教の先生、または私から習ったり、研究に関するアドバイスを助教や私から貰いなが ら研究を進めて行く。だから、僕のラボの学生さんたちには、かなりの独立精神とやる気、勉強すること、が要求される。これらは、とても大変だけど、そのご 褒美として、「自分の頭で考える力」「大人としての人間力」「国際社会に出て十分通じる能力」をみにつけることが出来る。
また、僕のラボでは来年1月からラボマネージャーを雇う。ラボマネージャーはラボ全体の研究・事務関連の運営を任される。だから、他のラボでは助教の先生たちがやっている雑用といわれているもののほとんどは、このラボマネージャーが行う。
このようなラボの運営を行うことで、僕は助教の先生たちには研究に専念して貰う。そのことで、助教の先生たちの独立した研究者としての将来をサ ポートすることになるし、またラボ全体の研究力、ラボ全体の知的レベルの向上、ひいてはラボ全体としての競争的外部研究費獲得力の向上につながると信じて いる。