2013年9月30日月曜日

2013年9月30日

D3Mくんの論文が正式にアクセプト。おめでとう!

2013年9月28日土曜日

2013年9月28日

ふと、自分の過去を振り返ってみて、自分でテーマをみつけて自分ではじめて研究し始めたのが7才の頃だから、もう43年間もずっと研究者やっていることになる。はじめて、自分で論文書いたのが11才の頃だから、39年間も論文書き続けていることになる。我ながら、自分のストイックさには呆れますね、、、。


ちなみに、11才の時の論文は、魚の内臓にいる微生物の多様性と水質汚染の関連性について。自然科学観察コンクールに出して、文部大臣賞頂いた。副賞はかなり高性能の顕微鏡だった。

2013年9月27日金曜日

2013年9月27日

20121119日に朝日新聞ウエブロンザに掲載された僕の論考です。すでに6ヶ月以上経ったので朝日の許可を得て、ここのコピーします。


iPS一辺倒では禍根を残す

 山中伸弥さんが2006年にマウスの皮膚細胞からiPS細胞作成に成功して以来、日本社会ではiPSフィーバーがまきおこった。ことし山中さんにノーベル賞生理学・医学賞が与えられることで、フィーバーはさらに加速し、いまや日本はiPSセントリック(iPS中心主義)な社会にまっしぐらである。
もちろん、日本発の研究で初めて日本人にノーベル生理学・医学賞が授与されることはとても喜ばしいし、筆者もひとりの日本人として誇りに思う。しかし、同時に強い危惧も覚える。日本中がiPSのノーベル賞受賞で盛り上がっているときに大変申し訳ないとは思いつつ、このままiPSセントリックな状況が続くと日本の科学技術また医療産業は大変なことになると考えているので、ここで筆者の考えを読者と共有させて頂きたい。



【持続的発展ができなくなる一点集中主義】
 現代の日本は戦後の「世界に追いつけ追い越せムード」の右肩上がりの社会ではない。そのような社会は「祇園精舎の鐘の音、諸行無常の響きあり」のごとく崩壊した。今は「持続的な発展」が求められている。それには、新しい革新的な科学技術が次々と生まれ、それらをもとに新たな産業が創出され、それにより我々の生活の質が持続的に向上する必要がある。つまり、「一攫千金の戦略」は通用しない。
このような時代にiPS一辺倒ともとられかねない国からの支援状況は問題である。このような政策は、次世代の医療革命をもたらすような研究の芽が育ちにくい研究環境をつくりあげてしまう。仮にiPS細胞による医療産業がポシャった時に次の候補がゼロという状況になりかねない。
 科学の発展の基本は「疑う」ことである。現存のものを疑い、ときには否定することで、それを超越する革新的な発見・発明が生まれ、それが次世代の革新的産業に結びつく。いつの時代も、このような科学者の「異端児的精神」を育むことが次の時代の革新的科学技術につながってきた。現在の日本の状況は、このような「異端児的精神」が育まれにくい状況であると筆者は危惧する。

【次世代の科学者への教育的悪影響】
 山中さんのノーベル賞受賞の報道の多くが、「ノーベル賞をとれば研究費もたくさん獲得でき、好き勝手でき、有名になれる」という印象を日本の若い人たちに植え付けている。これは、まったくもって勘違いであるのだが、若い人たちはそんなことは理解できない。それが若さというものだ。したがって、それを目指して科学者になろうという、歪んだ動機をもった若い研究者の卵が増産されかねない。とくに、「ブランドに弱い日本」ではその傾向になりがちである。さらに問題なのは、「ノーベル賞やその他の知名度の高い賞がとれるまでは、あまり強いことは言えない」という「自制心」を若者が持ってしまうことである。
筆者は米国の大学で研究・教育をおこなっていた20年以上にわたり、毎年のように米国の研究費申請書の審査に関わってきた。そこで頻繁に耳にしたことのひとつは、「申請者はノーベル賞をとった研究者だが、提案されている研究内容はすでにノーベル賞をとった研究であり、過去の遺産で、これから5年、10年先を見越した独創的なものではない」といった批判である。筆者はこれが普通であり健全な審査だと信じている。
日本はどうだろう?山中さんがノーベル賞をとったとたんに、「ノーベル賞をとった研究だから」という理由で専門家による客観的で厳しい科学的な目による審査もなく、iPS細胞研究への国家予算が増やされた。このような状況は、健全な若い研究者を育てることへの弊害以外のなにものでもないと思うのは筆者だけであろうか?
そもそも研究費が流行の研究に極度に集中するのは、大変危険であると思う。若い研究者は研究費をとってくるため(つまり研究者として生き残るため)流行の研究をするようになる。すると、「小粒」の研究者しか育たず、結果的に次世代を担う優秀な若手の研究者が育たない。次世代のブレークスルーにつながる発見・発明が生まれにくくなって、科学技術立国・日本の崩壊がやってくる。

iPS細胞を使った医療産業が発展しない可能性もある】
 現在、日本ではiPS細胞が万病を治す「魔法の医療技術」のように宣伝されている。生命科学研究者のひとりとして、これは幻想であると声を大にして言いたい。例えば、現在構想されている医療技術のひとつに、自分の細胞からつくられたiPS細胞でさまざまな臓器を作成し、それらを病気になった臓器と取りかえるというものがある。この実現には、今までの標準的な創薬と比較して桁違いの開発費用・開発年月がかかることは間違いない。したがって、それにあわせて治療費も巨額になる。このような高額な医療費をはらえる人はごく限られた人たちのみであることは自明である。
また、最近、生体内でのダイレクト・リプログラミングという方法が米国の研究者らにより開発された。この方法は、病気になった臓器に直接遺伝子を導入し健全な臓器にもどしてしまうという技術である。マウスでは、この技術で膵臓や心臓疾患の治療にある程度成功している。現段階では、この技術を直接ヒトに応用するには効率がよくないが、効率化がはかれればiPS細胞は必要ないし、手術無しで内科的治療法(あるいは外科的手法を最小限におさえた治療法)が可能となることが期待される。これなら、患者への身体的・精神的な負担は少なく、医療費も上記のiPS細胞をつかった方法より格段に低くてすむ。こうした研究は、日本がiPS細胞研究一辺倒になっている間に、あっと言う間に米国に先をこされてしまった。
 iPS細胞の医療への応用のもうひとつとして、疾患を持つ患者の細胞からiPS細胞をつくり、それを使って治療法を探そうという研究がある。つまり、このような細胞を培養し、疾患のメカニズムを明らかにし、治療のための創薬に役立てるという戦略である。しかし、問題は培養細胞を使った研究であるという点である。培養細胞と生体内での病態とのギャップはかなり大きい。培養細胞の研究をもとに生まれた薬の候補が生体内でも同様の効果を示す確率は高くはない。このことは、これまでの長い創薬研究開発の歴史からみても明らかである(もちろん、成功例もある)。この点に関する問題はiPS細胞を使ったからといって消えるわけではない。つまり、iPS細胞を使えば、人間の病気の細胞を材料とした研究が可能になって大いに役立つことは確かだが、これにより人の病気治療の可能性が飛躍的に伸びるという訳ではない。


 誤解があると良くないので言っておくが、筆者はiPS研究を否定しているわけではない。iPS研究も必要である。しかし、「ノーベル賞をとった研究だから」と安易に考えず、専門家の客観的で厳しい意見・評価を十分に取り入れて議論したうえで研究費の配分をすべきだと思う。日本という国の科学技術・医療産業がこれから持続的に発展して行くための最適なロードマップを作成し、国の政策に反映させて頂きたいと筆者は切に願う。

2013年9月26日木曜日

2013年9月26日

人は老いてくるとわがまま度が上昇する傾向にあるな、と思ってきた。やっぱり、身体も心も弱くなるからだろうな。体と心はシッカリ鍛えておきます

2013年9月19日木曜日

2013年9月19日

機器は「足りない、不便」くらいが丁度いいと個人的には思っている。でないと、ゴージャスな機器にもて遊ばれて「薄っぺらい研究」になってしまう。

2013年9月11日水曜日

2013年9月11日

今日は9.11。僕は当時アメリカに住んでいてリアルタイムで早朝見た。自分の目の前でおこっていることが信じられなかったのをとてもリアルに今でもよく覚えている。これから、米国は戦争に突入すると確信したし、それにともなって大きな無力感に自分が征服されて一ヶ月くらいは本当に何もしたくなくなったのをとてもよく覚えている。

2013年9月8日日曜日

2013年9月8日

安倍首相をふくめて東京五輪招致にこれまで直接的また間接的に多大なる尽力された方々に本当に拍手を送ります。本当に大変な努力をされ、毎日が緊張の連続だったと思います。素晴らしいチームワークです。ありがとう。そして、ご苦労さま。