2022年12月24日土曜日

2022年12月24日【自分の人生vs他人の人生】 #MyLife #OthersLife

 20221224日【自分の人生vs他人の人生】 #MyLife #OthersLife

自分の人生を生きるか、他人の人生を生きるか、人それぞれ生き様はある。死ぬ時は皆悔いを残して死ぬものだと僕は思っているので、ある意味、どちらを選ぶかにロジックは無い。

 

まぁ、選ぶといっても、選ばないで、どちらを生きるべきか考えながら一生を終えるのも一つの生き方。

 

正解はない。

 

どっちを選んでも、きっと色々と後悔しながら死ぬのだと思う。

 

さぁ、今年も後数日で終わり、新年がやってくる。

 

時間は自分の存在とは関係なく流れる、だけど、その時間の流れを感じるのは自分。

 

皆さま、生きましょう!

2022年11月29日火曜日

2022年11月29日【僕の研究目的】 #研究目的 #ResearchObjective

 20221129日【僕の研究目的】 #研究目的 #ResearchObjective

一般的に研究は、XXXを明らかにした(する)、のが目的のように言われているし、おそらく大多数の研究者はそういう目的で研究しているのだと思う。

 

でも、僕の場合は違う。

 

僕は、選んだ研究の対象(現象、メカニズム、などなど)に関して、何がどう分からないのか、を明確にするのを目的に研究している。

 

つまり、ある対象を研究することで、次の研究対象を見つけ出す、ために僕は研究をしている。

 

そもそも、何かが分かった(明らかになった)、なんて、人間の単なる思い込み。自分の色眼鏡で見たいものを見たいように見て、自分よがりに解釈・説明しただけ。

2022年11月25日金曜日

2022年11月25日【諦めたら終わり】 #諦めたら終わり #IamJapanese #僕は日本人

 20221125日【諦めたら終わり】 #諦めたら終わり #IamJapanese #僕は日本人

僕は子供の時から日本の「年功序列、狭い社会、集団圧力、個では弱小で集団で群れることで自分が強者と勘違いしている多くの大人たち」が嫌で、22歳の時に米国に移住して、その頃は、日本に帰ってくるとは思っていなかった(帰りたいとも思っていなかった)。

 

でも、40歳を過ぎた頃から、「Who am I?」という疑問が頭によぎり始めて、結局、日本人として死ぬには日本の土地にしっかり根を張って日本からグローバルに発信すべき、と考えるようになって47歳になる数ヶ月前に日本に帰ってきた(本当は、こんなに単純ではなくてもっと複雑で書くと長くなる理由なのだけど、そのことはいつかどこかに書こうと思う)。

 

そして、日本の「年功序列、狭い社会、集団圧力、個では弱小で集団で群れることで自分が強者と勘違いしている多くの大人たち」を「個」としてぶっ壊してやる、と思って色々と立ち回ったけど(乱闘も沢山したけど)、やっぱり「個」は「群」には勝てないなと嫌というほど思い知らされた。

 

もっと賢い人間なら「個」から始めて同志を草の根的に少しずつ増やして、と戦略的にやるのだろうけど、僕はそういう賢い人間ではないし、ある意味、そういう賢い人間には全く憧れていない。そもそも、そういう賢い人間が、今の年功序列や狭い社会を作ったと僕は確信しているので、、、。

 

じゃぁ、どうするか、諦めるかな、と思うことも多々ある。いっそのこと、諦めて、また米国に帰るかな、という考えも実は時々頭をよぎる。

 

けど、「諦めたら終わり」だし、僕が米国に帰ったところで、僕が日本人であることには変わりはないし、そういう日本人が自分の国や文化や社会をProudに思えないことは、非常に悲しいし虚しい。

 

なので、まだ諦めてはいない。

 

2022年11月3日木曜日

2022年11月3日【大学ファンド】 #大学ファンド

 2022113日【大学ファンド】 #大学ファンド

いよいよ10兆円規模の大学ファンドへの公募が始まって来年秋には採択大学が決まるらしい。

 

10兆円のファンドをJSTが委託するファンドマネージの会社が運用し毎年3千億円程度の運用益が見込まれるそうで、それを採択された各大学へ配るそう。

 

10兆円ファンドで運用益3千億円の運用益って、3%の運用益、、、低すぎ、、、最低でも5%の運用益はないと、ファンドマネージャー何やってんの、です。

 

そして、今このような世界的な状況下で、アメリカの大学も、寄付などの基金の運用益が激減していて、マイナスになっているところもあるのに、日本のこのファンド、運用益がマイナスになったら、各大学への分配はゼロになるのだろうか、、、。今、ファンド立ち上げて、運用益を分配なんて、タイミング悪すぎ。

 

例え、運用益プラスになっても、毎年かなり上下するので、各大学への分配金もかなり上下する。

 

僕が、コーネル大学の教授だったときは、Joseph C. Hinsey Professorだったので、これもJoseph C. Hinseyさんが寄付をされてできた基金で、その運用益が毎年数千万円あって、それが僕のラボに毎年来てたのだけど、年によってかなり上下した。リーマンショックの時なんて激減したし。

 

こういうの分かって大学は応募するのかな、、、。

 

まぁ、兎に角、僕個人的には、無いよりあった方が良いけど、日本の大学でのサイエンスへ大きなインパクトはもたらさないだろうというのが予測。

2022年10月27日木曜日

2022年10月27日【数学や数理情報学が異分野を融合する】 #informatiX

 20221027日【数学や数理情報学が異分野を融合する】 #informatiX

 

僕のEducationalBackgroundNeurobiologyだけど、PIになってからは血管形成や循環器系の発生や疾患の研究を20年くらい中心にやってきた。

 

2005年にコーネル大学医学研究科に移動してからは、数学や数理情報分野の概念や手法をゼロから自分で学んで(コーネル大学や他大学のその分野同僚に沢山教えてもらいながら)ラボの研究に少しずつ取り入れてきた。

 

2009年に日本にラボをオープンしてからは、それをさらに加速して、今は、かなり大々的にラボの研究にIntegrateしている。

 

僕が数学や数理情報学を研究にfull-integrationさせているmotivationは:

 

「数学や数理情報学が異分野を融合する」

 

数学や数理情報学は、医学、バイオ、物理、化学、工学、もっと言うなら芸術や音楽も、といった異分野を一つに繋いでくれる。

 

革新的な概念やテクノロジーは異分野の融合で生まれると思っているので、それを目指している僕の研究には、数学や数理情報学の概念や手法は必須。

 

そういう背景で、僕は”InformatiX”というKey Word2019年に提唱して中谷財団の長期大型プロジェクトに採択された。

 

“X” は、X次元というのが表向きの意味なのだけど、実は、mathematicsinformaticsで、異分野を融合させて、これまで存在しなかった学問領域や概念やテクノロジーを創造する、つまり「Xを創造する」、というのが根幹の意味。

 

Baby-stepsだけど、この目指す姿が少しずつ形を成してきているかな、と思う。

 

2022年9月13日火曜日

2022年9月13日【基礎研究から臨床】 #基礎研究 #臨床 #理想系 #非理想系

 2022913日【基礎研究から臨床】 #基礎研究 #臨床

 

僕は人間の身体機能や健康や病気を出口にした基礎の基礎の基礎の研究を(学生の頃を含めて)40年以上している。その中でイヤというほど分からさられたこと:

 

基礎研究でメカニズムが分かっているのに、病気には治せない場合が無数にある

 

ということ。

 

もっと踏み込むと、メカニズムの詳細が分かっていて、そのメカニズムに基づいた薬も存在し、臨床試験(治験)で安全性が確認され、効果も確認されていても、その病気が治せない場合が数多くある。

 

もちろん、治ることも数多くあるのだけど、同じ病気で同じ治療を受けても、治る場合もあれば治らない場合もある。

 

単に個人差だけでもない。

 

理由:

僕ら基礎の研究者は、システムをできるだけ綺麗にして理想的なシステムの中だけでストーリーを作る(つまり、メカニズムの説明をする)。

 

でも、実際(リアルワールド)には、そのような理想的なシステムはほとんど存在しない。個人差はもちろん、とても複雑な環境や生活様式の違い、患者さんの気分の違い、過去やその時の生活の違い、などなどが掛け算以上に影響してくる。そもそも、「環境」とか「生活様式」とか「気分」とか、具体的に「何?」ということすら、無数にあり、あやふやなことも数えきれないくらいある。

 

サイエンスで解明するには、定義ができないと解明できないのだけど、理想的で綺麗なシステム内でのみの定義しか現状できないので、理想系で解明されたことが、リアルワールドでは一挙にことごとく崩れてしまう。

 

個人的には、理想系ではなく、従来のサイエンスでは定義しにくい(できない)リアルワールドの系でも通用する科学的体系や科学的アプローチができないか、と日々苦悩している。

 

2022年9月7日水曜日

2022年9月7日【何のための発信?】 #何のための発信

 202297日【何のための発信?】 #何のための発信

 

SNS時代で発信は重要なのだけど、「何のための発信」かが重要。僕は、発信は相手ありきで、相手(聞き手、読み手、視聴者、など)に「理解してもらうため」だと認識している。なので、相手が理解できない発信は意味もないし、ある意味、「暴力」だと思っている。

 

だけど、SNS時代になって、「自己アピールのための発信」が多くなっていると感じている。相手に理解してもらうための自己アピールなら理解できるのだけど、どうも、自己が中心になっていて、相手が理解しようがしまいが関係なく、「自己主張」としてのアピールが多いと感じる。これはある意味「暴力」でもある。

 

僕はサイエンティストなので、発信の機会は沢山ある。論文、研究費申請、プレゼン、プレスリリース(PR)など。

 

§  論文は、読み手に理解してもらう、というスタンスで書く。

§  研究費申請書は、審査員に理解してもらうために書く。

§  プレゼンは聴衆に理解してもらうために発表する。

§  PRは研究の成果を研究とは無縁の一般市民の方々に理解してもらうために作成しリリースする。

 

これらをブレないようにしないと、単なる自己中の自己アピール(目立ちたがり)でしかない。

 

とても重要なことのはず。

2022年8月23日火曜日

2022年8月23日【科学と芸術、再現性】 #science #arts #reproducibility

 2022823日【科学と芸術、再現性】 #science #arts #reproducibility

 

科学と芸術は類似していると言われることことが多い。しかし、科学が芸術と大きく異なる点は、科学には「再現性」「Reproducibility」が必須という点。

 

科学では、得られた結果が、誰が何回やっても同じ結果が得られる「再現性(Reproducibility)」が必須。これがないと、サイエンスではない。

 

芸術やスポーツだと、これは自分にしかできない、ことが崇拝され評価されるけど、サイエンスにおいては、自分しか出すことのできない結果は、完全NGでエセ科学。

 

サイエンスでは、自分のやったことを全てオープンにし、それを同じようにやれば同じ結果が得られてこそ、事実として認められる。

 

なので、この点を強調せず、安易に「科学と芸術(Science and Arts)」を唄う・唱える・称えるのはかなり危険だし止めるべし。

2022年8月21日日曜日

2022年8月21日【研究に専念】 #研究の時間

 2022821日【研究に専念】 #研究の時間

 

日本の場合、大学教員とかの給料は大学から100%支給されている。大学は「教育機関」なので、大学から支給されている給料が100%なら、100%のエフォートは教育や大学の業務に費やすべし。研究といっても大学院生など学生指導による研究。

 

自分の好きな研究をしたければ、その分の自分の給料は自分で稼いでくるべき(例えば、外部研究費から)。

 

なのに、大学の業務(雑務)や教育に時間取られて研究できない、というのはお門違い。

 

研究に時間を費やしたいなら、その分の自分の給料は、自分で獲得した研究費から払うべき。

 

自分で「研究のために獲得した」お金で自分の研究の時間分の給料をカバーしてないのに、大学業務や教育で時間取られて研究する時間がない、というのは「わがまま」。

 

研究したければ、自分で「研究のためのお金」を稼いできて、それを自分の研究のための時間分の給料に充てるべき。

 

一昔前までは、日本の場合、自分(PI)の給料を外部研究費から出すことができなかったけど、現行の制度では、PIの給料は外部研究費から出せる。

 

また、大学ではなく研究所(例えば理研や各国研など)は、「研究」機関なので、研究のために給料が支給されるので、研究に専念したければ、そういう機関に所属するのもあり。

 

大学の任務は「教育と研究」なので、研究にも時間が割けるようにすべし、という反論もあるとは思うが、自分の給料の何%が教育で、何%が研究として支払われているかによる。もし、50%教育で、20%大学用務で、30%研究なら、当然研究は30%エフォートなので、それ以外の時間は教育や大学用務に費やしても文句は言うな、ということ。

 

要するに、自分の給料が何のためにどこから支払われているかで、自分のエフォートが何に使われるかが決まる、というシンプルなこと。

 

自分の路は自分で切り拓く。何事も他のせいにしない。子供の頃に教わった基本。

 

僕の場合、自分の給料は100%自分が獲得した外部ファンドから出しているので、100%研究に専念している。研究費足りなきゃ、文句言う前に自腹切る。

2022年8月20日土曜日

2022年8月20日【路】 #destiny #destinies

 2022820日【路】 #destiny #destinies

 

あなたの路

僕の路

君の路

あいつの路

彼の道

彼女の路

彼方の路

後の路

前の路

 

きっと路

2022年8月9日火曜日

2022年8月9日【歴史・ゲノム】 #history #genome

 202289日【歴史・ゲノム】 #history #genome

 

歴史=ゲノム

History = Genome

 

つまり、歴史はゲノムと同じだなとつくづく思う。

 

これまでの歴史の上に今があるし、未来がある。人を含め生物は過去の情報を学習するので、現在も未来も過去から切り離すことはできない。

 

生物もゲノムがハードウエアで、そのゲノム情報を用いていろいろな生命活動が生まれる。そして、ゲノムは環境因子や生活習慣で修飾されたり、変異したりすることで、ハードウエアは変化する。

 

「歴史=ゲノム」です。

 

そういう観点からすると、歴史を読み解くのは、ゲノム情報を読み解くのと同じ。歴史を踏まえて現在・未来に起こることを予測するのは、ゲノム情報から起こり得る生命活動を予測したり、今後起こり得るゲノムの変異を予測したりするのに似ている。

 

歴史もサイエンス。

 

2022年8月5日金曜日

2022年8月5日【困難・試練】 #Challenges

 202285日【困難・試練】 #Challenges

 

これまでの60年弱の人生で、研究でも個人のレベルでも小さな困難や試練は毎日あるのだけど、大きな(その後の人生を大きく左右しかねない分岐点みたいな試練)困難や試練が約5年毎くらいにやってきていると思う。

 

大人になってからだと、

1994年〜1995

2003年〜2004

2008年〜2009

2012年〜2013

2017年〜2018

2022年〜今

 

振り返ると、これらどれも、研究と個人レベル両方の困難や試練がいっぺんに起こっていた(今のもそう)。

 

そして、これらどの時も、ひたすら目の前の困難を解決するために無我夢中で全力でもがいた(今もそう)。

 

そういうもがきが半年〜1年間くらい続いて、ある時、突然目の前に大きな扉が現れて、それがパッと大きく開いて大きな光が僕を照らす。

 

その扉は、突然目の前に現れて、僕が触りもしないのに、突然開く。誰かが開けてくれる。マジックのように。

 

信じるしかない。これが人生。

 

Belief is the power, that is.

 

2022年7月24日日曜日

2022年7月24日【老害・老益】 #Aging

 2022724日【老害・老益】 #Aging

 

歳をとるということは、それだけ経験も蓄積学習量も自然と増える。いろんなことを体験し感じ、対応・行動したりして歳を重ねる。

 

歳をとると若い頃には見えなかったことが沢山見えるようになる。

 

こういうことはある意味賢くなるというメリットでもあるけど、デメリットでもある。

 

大きなデメリットは、いろんなことが見えすぎて、考えすぎて、こうしたらああなる、でもこうしなかったらこうなる、云々と色々と分析し過ぎて、結局何もできなくなって、何もしないうちに物事は進み、後からそれらを批判する、ということが繰り返される。

 

要するに「口うるさく」なる。

 

若い人でも賢すぎる人には同様の傾向がある。

 

難しい。

 

2022年7月1日金曜日

2022年7月1日【US:人間】 #Human #OurFault

 202271日【US:人間】 #Human #OurFault

 

昔から言われてることだけど、人間って自分が作った道具に振り回されて、自分が楽(らく)したい・快適に生活したい・お金欲しとかいう欲求を満たすために自分の精神・身体・環境を壊して、今時だと、自分が作り出した膨大な情報に振り回されて文句言いながらもっと膨大な情報作り出してるし、、、、自業自得が人間の歴史。

 

人間という種の運命ですかね、、、。

2022年6月20日月曜日

2022年6月20日【過去の天使や悪魔との付き合い方】 #angels #demons #past

 2022620日【過去の天使や悪魔との付き合い方】 #angels #demons #past 

 

僕くらいの年齢になる、たとえ100歳まで生きたとしても、既に人生の半分以上を生きていて、背負っている過去の記憶や経験の方が、これから作っていく未来の記憶よりは年数では多いことになる。

 

なので、当然のことならがら、頻繁に「過去の天使や悪魔」が頭の中に蘇ってくる。

 

天使が蘇って来た時は、「天使は過去のもの、天使と付き合って自分が気持ちよくなってるとこれからの未来に新しい悪魔が忍び寄ってきて僕を支配してしまう」と考える。

 

悪魔が蘇ってきた時は、「You can’t change the past but you can learn from it」を自分にリマインドし「悪魔と付き合うのではなく、そこから何を学んで、それをどうやってより良い未来の形成につなげるか」と考える。悪魔は、決して消えないので。

 

天使が蘇って来た時は、「天使は過去のもの、天使と付き合って自分が気持ちよくなってるとこれからの未来に新しい悪魔が忍び寄ってきて僕を支配してしまう」と考える。

 

過去の天使や悪魔は、決して消え去らないし、消してはならないもの。それらとの付き合い方が大切。

2022年6月15日水曜日

2022年6月15日【Paying forward】 #Payingforward

 2022615日【Paying forward #Payingforward

 

先日の週末に、日米の学部生さんたち約20名くらいに、講演して、その後、ランチを食べながらの歓談をさせて頂く機会があった。

 

去年も同じ会で講演したけどバーチャルだったけど、今年はリアル@大阪でした。

 

講演では、去年同様、今僕がやっている研究の概要と、僕の学部から今に至るまで、キャリアの各ステージでどういうイベントがあって、その度にどういうことを考えてここまで来たか、みたいな話をした。

 

会の後、家に帰って、ボーッとしながら反省会をしていてハッと気づいたこと:

 

僕みたいな60近い爺さん研究者の過去の個人的な研究史やまだインターネットも普及していなくてAir mailで大学院に願書を送って、電話でインタビューして、電報や電話で合格通知がきて(これら今は全てvia Email)、論文や本もオンラインじゃなくて図書館にこもって手で検索して、情報も少なかったのでそれだけじっくり考える時間も沢山あって、みたいな話を20歳前後の若い人達にしても、「老人の遠い昔話」だろうな、と思った。

 

僕も、20歳頃に、50、60の人たちの昔話しを聞いても「お前らの昔話しウザい」としょっちゅう思ってたな、と。

 

なので、来年も同じような機会があったら、もっと、時代関係無く、いつの時代でも研究者、研究者を目指す若者、にとって重要なことや心構え、という観点からお話をしようと思った。

 

どちらにしても、残りの人生、将来の世代そして将来の地球へpaying forwardです。

 

2022年5月19日木曜日

2022年5月19日【10兆円大学ファンド】 #10兆円大学ファンド #国際卓越研究大学法

 2022519日【10兆円大学ファンド】 #10兆円大学ファンド #国際卓越研究大学法

 

10兆円規模の大学ファンド「国際卓越研究大学法」が先日(2022年5月18日)参院本会議で成立した。

 

大学間の「選択と集中」という批判があるけど、僕個人的には、日本は縮小国家になってしまって拡大することは原理的に不可能なので、そのような状況では、「選択と集中」でしか生き延びる方策はないと思っている。

 

一方、この「10兆円大学ファンド」の問題は、大学が「稼ぐ」ことに意識が向いてしまうこと、だと考える。

 

もちろん、大学は「経営」し自立し、それを維持できるようにならないといけない、と僕は考えるので、経営のために稼ぐ必要はあるけど、大学は「高度な知的能力を有する人材を育む」任務があるので、それを忘れて「稼ぐ」ことになってはならない。

 

日本人は、白黒つけたい国民性があるので、この「稼ぐと、高度人材育成」を上手くIntegrateできるかは、かなり疑問。

 

日本人は、このように両立みたいなことを求められると、両方ぽしゃる、ということをこれまで歴史的に何度も繰り返しているので、できないのだと僕は確信している。

 

複数のことを上手くIntegrateし成功させるには、「細部にこだわったMeticulousな基盤をもとにした大胆な方策」、を打ち立てて実行する、ことが必須と僕は考えている。

 

日本人には、これが難しい。Meticulousな気質だけど、ついついいつの間にかMeticulousであることが目的・目標になってしまう。

 

大胆になろうとすると、ハッタリだけで終わって実行できない、つい本質的でない細部が気になって身動き取れない。

 

なので、結論としては、この10兆円大学ファンドで、大学が稼ぎながら自立し高度人材育成をしながら研究も世界トップレベル、ということは日本では不可能。やめた方が良い、というのが僕の考え。

 

と言っても、法案成立してしまったので、自分はどうするかを現在検討中。