2009年5月29日金曜日

2009年5月28日(木)

日本のサイエンス教育は科学「技術者」 を育てるのには適しているが、科「学者」を育てる教育では無いように思う。 科「学者」を育てるには考える力、ストーリーをつくりそれを伝える素養の育成が必要だが、これらは日本の教育に欠けてるように思う。僕は、これらを日本の 小学生、中学生、高校生、大学生といった若い世代に伝えたい。具体的には論理的思考、歴史観念、文章力、会話力など。

2009年5月16日土曜日

2009年5月15日(金)

(省略)会議の進め方がとろい。もっとテキパキと議題を話し合って、テキパキと決議をとればいいのに、なんかどちらともつかないような議論の仕方を続けて、決議も「無言=賛成」みたいな感じ。
(省略)とても社会主義的なやりかた。といううか、このことに限らず日本は色々なことが社会主義。 「公平・平等」の意味を取り違えているというか、日本独特の解釈。とても、みんなが同じかどうかということに敏感。
朝一時間走りながら、考えたことの1つ:
自分が複数の他人から欠点といわれて指摘を受けていることが実は本人の一番ユニークなところ(つまり個性)で、その欠点をよい方向にもっていってフルに活用すればそれが強みになるのだと思う。

2009年5月8日金曜日

2009年5月7日(木)

(省略)びっくりした。成績は数字で出るので公平ということらしい。人間の能力は数字では計れない。 これは、絶対。こんなことで人間を振り分けることをしているから(入試選抜がよい例)、突拍子も無いユニークな人間が育たないし、出てこない社会になるの では無いだろうか?

2009年5月4日月曜日

2009年5月3日(日)

4月1日付けでNAISTに赴任して一ヶ月たった。今、日本ではゴールデンウイークの連休だが、僕はNew YorkでNAISTに引越しするための研究資料の準備に追われている。3月、4月はNAISTに赴任するための準備、研究費申請などで忙しく、日記が書 けなかった。 3月、4月に思ったことをとりとめも無くリストして見る。
日本に24年ぶりに戻って、改めて日本は外国の人がすみにくい国だというのがみにしみてわかった。24年離れていたけど、日本語のしゃべれる僕 が思うのだから、日本語のできない外国人はもっと大変だと思う。また、外国の企業が日本の市場を開拓するなんて至難の技だと思う。アメリカは、いろんな国 の人、企業がくるので、外からくる人、企業が何をやると何ができるということが、わかりやすくマニュアル化している。だから、先ず、何をどの順番でやれば いいか明確になっていて、そのとうりやれば、どんどん色んなことができる国である。日本は、物事が複雑に絡み合っていて、しかも不透明なところがほとんど なので、何をどのようにやっていいかわからないことが多すぎで、しかも人に聞いても答えは明確では無い。 だから、日本に根をおろして住むなんて、外国人にとっては時間と労力が大変かかる。

24年ぶりに日本に帰ってきて、日本の学生さんはほんとに素直で正直であると思った。アメリカの学生はほんとに計算だかいと思う。僕は、日本の若い世代を 日本の将来のために育てたいという気持ちで帰ってきたのだが、その気持ちがますます強くなった。日本の学生さんに見られる、素直さ、正直さはよいところな ので、その辺のよさを土台に世界で活躍してほしい。
日本人はきれい好き、完璧主義の人多いと思う。これはいい所でもあるのだが、悪いほうに働くこともある。すでにある物を完璧にしていったり、き れいにしていくにはものすごい力になり、適している。でも、まったく無いところから新しいものを創造するには、このきれい好き、完璧主義が邪魔してしまう と思う。何も無いところから、新しいものを作り出すときは、最初はかなり「汚く」「欠点だらけ」のものである。でも、これを辛抱強く何回も作り直したりし てだんだんと新しいものがかたちをなしてくる。だから、この「汚く」「欠点だらけ」のものや考え方を気持ちわらがらず、勇気をもって作り出していくことが 大切だと思う。この辺を若い世代の日本人に身につけてほしい。
きれい好き、完璧主義といえば、日本人の多くはほんとに汚いものを徹底してきれいにしてします。だから、欠点だらけのもの、考え方をすぐに徹底 して抹殺してします。欠点、汚いものをかわってて「おもしろい」と思う寛容さがあまりない。だから、今回の豚インフルエンザに対する過剰ともいえる、完璧 な対処の仕方が日本ではとられるのであろう。学問、社会、日常生活にもこの辺が多大に影響し、いろいろなところに顔を出してくるのだと思う。
余談だが、先日、日本で銀行口座を開くときに自分の職業を書く欄に「教授」と書きたかったのだが、漢字が思いだせず、係りの方に「きょう じゅ」ってどんな漢字でしたっけと聞いた。親切に教えていただいたが、おそらく私のことをほんとに教授だろうかと疑っているに違いない。。。。