2019年1月17日【サイエンスに関するくだらない話】
「最近はこじんまりと上手にまとまったサイエンスばっかりで大きなスケールのが激減している」というご意見をいたるところでよく耳にする。僕個人的には、この意見には特に賛成も反対もしていないというか、そもそもこの発言の根拠に問題があると思っている。
1.そもそも今の国内の研究費(大型研究費も含む)の審査、採択後のモニタリング(不必要に過度で過多な報告会や中間評価会)、事後評価のやり方がこじんまりと上手にまとまった研究にアドバンテージがあるようになっている。Fit-for-Survialの原理。
2.そもそも、そういう意見をおっしゃる方々の頭にあるスケールの大きいサイエンスは、よくよく聞いてみると、今時流行りの「見かけ上カッコいい」一般ウケしやすい壮大な(巷では「夢のある研究」ともよばれている)研究のことを念頭においていらっしゃる場合が多い。
3.あえてここでは抽象的な表現にしておくが、サイエンスという学問におけるスケールはそんなに簡単に議論したり理解できるものではないので、「大きなスケール」という言葉を使うこと自体危ない。
まぁ、僕個人的には、自分がFitしSurviveできる時空間でやっていくだけの話なので、ある意味くだらない話ではある。