2022年5月19日【10兆円大学ファンド】 #10兆円大学ファンド #国際卓越研究大学法
10兆円規模の大学ファンド「国際卓越研究大学法」が先日(2022年5月18日)参院本会議で成立した。
大学間の「選択と集中」という批判があるけど、僕個人的には、日本は縮小国家になってしまって拡大することは原理的に不可能なので、そのような状況では、「選択と集中」でしか生き延びる方策はないと思っている。
一方、この「10兆円大学ファンド」の問題は、大学が「稼ぐ」ことに意識が向いてしまうこと、だと考える。
もちろん、大学は「経営」し自立し、それを維持できるようにならないといけない、と僕は考えるので、経営のために稼ぐ必要はあるけど、大学は「高度な知的能力を有する人材を育む」任務があるので、それを忘れて「稼ぐ」ことになってはならない。
日本人は、白黒つけたい国民性があるので、この「稼ぐと、高度人材育成」を上手くIntegrateできるかは、かなり疑問。
日本人は、このように両立みたいなことを求められると、両方ぽしゃる、ということをこれまで歴史的に何度も繰り返しているので、できないのだと僕は確信している。
複数のことを上手くIntegrateし成功させるには、「細部にこだわったMeticulousな基盤をもとにした大胆な方策」、を打ち立てて実行する、ことが必須と僕は考えている。
日本人には、これが難しい。Meticulousな気質だけど、ついついいつの間にかMeticulousであることが目的・目標になってしまう。
大胆になろうとすると、ハッタリだけで終わって実行できない、つい本質的でない細部が気になって身動き取れない。
なので、結論としては、この10兆円大学ファンドで、大学が稼ぎながら自立し高度人材育成をしながら研究も世界トップレベル、ということは日本では不可能。やめた方が良い、というのが僕の考え。
と言っても、法案成立してしまったので、自分はどうするかを現在検討中。