2023年1月7日【骨の髄までサイエンティスト】 #IamScientist
明けましておめでとうございます。
この歳になると、自分が死ぬ時、どういう姿で死にたいか、ということを日々考える。
僕は小学校に入学した頃からサイエンティストとしての一生を送りたいと思っていて、今もそう思っている。その理由は、自分の5感全てと頭で自然界の成り立ちや仕組み、そして、その意味を知りたい・感じたいという、強い好奇心と、そういう知的作業に中毒になっているから。
そして、職業としてもサイエンティストを選んで今に至っている。
でも、周りを眺めると、キャリアが進めば進むほど、研究プロジェクトを取りまとめる、研究チームを取りまとめる、といった研究マネージャー(一般的には「ボス」)という立ち位置に快感を覚えてしまう「元サイエンティスト」が多くなる。
これは米国でも日本でも同じ傾向にあるのだけど、最近の日本は特にその傾向に極度に偏ってきていると感じている。
もちろん、そういう人材は必要なのだけど、真のサイエンティストとしてのグローバルな大成功体験がない人がマネージャー・トップになると碌な事にはならない。
米国だと、数は少ないのだけど、そういうマネージャー・トップは存在する(例:HHMI)。でも、日本の場合、真のサイエンティストとしてのグローバルな大成功体験がないまま、何故かマネージャーになったり(なれたり)研究機関のトップになっている(なれたりしている)人が極度に多い(もちろん、そうでない人もごく僅かだがいるにはいる)。
問題は、そういう方々が、そういう認識が無く、自分はサイエンティストとしての成功体験がある、と勘違いしたままマネージャーになったり研究機関のトップになっているので、厄介である。周りも、それをそのまま受け入れているので。
まぁ、人は人で、僕は、そうはなりたくない、という危機感は常に持ち続けて、博士号を取ってからこれまで40年弱研究に携わっている。
僕は、自分が死ぬ時は、「サイエンティストとしてのレガシー」を残したいと熱望している。
そして、今年も、それに一歩でも近づければと思う。