2014年5月7日水曜日

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日本の若手の研究者の方々をみていて、本当にかわいそうだと思う。しっかり、腰を落ち着けて、チャレンジングな研究テーマに挑んでいくといった精神的な余裕をもつことが非常に困難な状況にある。インパクトファクターの高いジャーナルへ論文を発表し、研究費をとってきて、常に、次のポジションを探している。なので、そういったジャーナルに通りそうで、研究費がとれそうなテーマの研究をする。これをパーマネントのポジションをゲットするまで続ける。しかし、パーマネントのポジションの多くは大学の正規教員なので、そういったポジションをとったとしても、研究よりも、多くのエネルギーと時間は、膨大な数の学生のカウンセリングや子守り、非効率性(非生産性)をさらに生み出すための事務仕事などに費やされる。チャレンジングな研究テーマに真剣に身を削る思いで向き合う時間はかなり限定される。

僕の今までの経験からする感覚だと、優秀で才能のある将来有望な若い研究者には、最低10年間の研究での「博打」期間をあげたい。10年が無理なら、せめて7年間。5年では、厳しいと思う。


まぁ、10年間の博打でダメなら、本人もいさぎよく諦めがつくであろうし。