2021年4年12日【研究で大切にしていること】
研究には色々なスタイルがあるけど、僕が、研究でずっと大切にしていることは、「概念の新規性」。これは、僕の研究人生で一貫して持っていること。
先ずは、その研究テーマや研究結果にどれだけ「概念的な新規性があるか」ということ。なので、研究テーマを考えるときも、「もし、その研究が成功したら概念的にどれだけ新規性があるのか、その概念がどれだけ普遍性や波及性を持っているか」を考える。そして、その次に、それを達成するためには、どのようなアプローチや手法が適切で効果的か、を考える。そして、多くの場合、これまで自分が経験のないアプローチ、手法、研究モデルが必要になるので、そういうアプローチや手法、研究モデルのエキスパートに相談して共同研究などで助けてもらう。そして、自分自身も、そういう自分の知らなかったアプローチや手法、研究モデルをしっかり勉強して自分でも理解、判断できるようにする。
なので、僕の場合、一つ一つの研究を考えて、プランして、実際に進めて、結果が出るまでに、非常に長い期間と膨大なエフォートが必要になる。そして、失敗した場合は、目に見える実績に関しては、かなり長期間の空白ができてしまう。
そうなると多くの研究者は不安になるものだが、僕は研究とはそういうものだと理解しているので、逆に、その期間はたくさん学ばせてもらった、と考える。
ただ、不安にはならないものの、こういう研究スタイルだと、一つ一つの研究テーマは、ほとんどの場合、ゼロから作り上げていかないとならないので、精神的にも身体的にも資金繰り的にもかなりしんどい。まぁ、これが僕の変わらないスタイルなので仕方がない。