2021年4月8日木曜日

2021年4月8日【メリットがリスクを上回っている】

 202148日【メリットがリスクを上回っている】

「メリットがリスクを上回っている」というのは非常に気をつけないと思っている。僕ら医学の研究をしているときに、臨床試験で「メリットがリスクを上回っている」というのは、Population全体(つまり、ひとりひとりがイコールのデージェントとする前提)から見たときの解釈になる。つまり、Population全体で、メリットがリスクを上回る場合は、誰であろうと全ての人ひとりひとりにとってもメリットがリスクを上回る、と解釈をする。

 

例えば、ある1万人の人たちを対象としてワクチン接種をし、その内10人は死んでしまうけど、9990人は感染しなくなる、といった結果が得られるとする。その場合、別の1万人の人たち「ひとりひとり」にとっても「メリットがリスクを上回っている」と言う解釈になる。

 

しかし、21世紀は、個別化精密医療(Personalized Precision Medicine)の時代で、ひとりひとりは、ユニークなエージェントであり、Population全体ではなく、ひとりひとり個別にどれくらいメリットがありどれくらいリスクがあるかが重要になる評価する必要がある。

 

これは、Patient first(患者第一)、Patient Journey、という言葉で表現されている。つまり、医学や医療は、ひとりひとりの個人(患者)目線での予防、治療、それらのメリット・デメリット、で考えるべし、と言う意味だ。

 

この観点からすると、「メリットがリスクを上回っている」と言う場合、それぞれの個別の人(患者)によって、それぞれ個別に判断できる科学的評価方法が必要だと思う。