だが合点がいかなかったのは、行政の言い分である。
「いまだかつて、建築のために護岸を切り崩した前例はない。前例がないということは、やってはいけないということだ」----中略—---ルールは守らなねばならないが、彼らの主張は都市をつくるための論理というより、単に責任を回避したいがための詭弁のように聞こえた。
問題となることを恐れて、闇雲に規制するばかりの減点法のシステムでは、なにも変わらない。これは徹底して反論し、許可が下りるまでは引き下がらないという断固とした姿勢で臨んだ。
これを読んだ時、僕はもうひとりの同志を得た気がして、とても嬉しくなった。