2010年4月23日金曜日

2010年4月22日

日本に帰って来て、最近かなりの危機感がある。アメリカでラボを持って研究していた時は、「少々面白い」「目新しい」研究プロジェクトでは研究 費は取れないし、世界のトップの研究は出来なかった。本等に、ユニークで画期的な、しかも独創的な研究でないと、大きな研究費はとって来れないし、トップ の研究は出来ない。 しかし、日本だと、アメリカを含め世界レベルでは多くの研究者が最先端をいっている様な研究の「二番煎じ」的な研究でも、ただ単に日本国内では ユニークであまりやられていないという理由で、如何にも最先端の研究かのように評価され、膨大な研究費をとって来れるし、まわりを騙して、偉そうな顔をし て研究していける。
この様な状況を見ていると、「日本ではあまりやられていないけど、海外で最先端と言われている研究テーマを見つけて来て、そのテーマを自分なり に少し工夫して研究する」という、安易な道に自分がズルズルと引き込まれて行ってしまうのではという、危機感が最近ある。もしかして、実はもうそうなって いて、日本にいるために、その現実に自分が気づいていないだけなのではという不安感がかなりある。
日本で、ほんとうに世界でトップの研究を目指すにはこういった「悪魔の誘惑」に打ち勝つ必要があるので、大変だ。