2010年7月23日金曜日

2010年7月22日

身内のゴタゴタはまだまだ今週週末まで続きそう. 数週間前に著名な医学研究者の方々とiPS細胞に関して色々話す機会があった.その先生方によると、日本国内での再生医療を考えると100種類 のES細胞のライブラリーをつくれば約90%の日本人が拒絶反応のおこらないES細胞がそろうそうである.それだけ日本人は遺伝的にも単一民族という事で ある.なので、日本国内だけのことを考えると、わざわざ個人個人のiPS細胞のライブラリーを時間、手間、お金をかけてつくる必要性は低いという事だ.な ので、わざわざ日本人ひとりひとりから自分のiPS細胞をつくる必要性はない訳だ.日本人で遺伝的に違う人からESを100個作れば90%の日本人がカ バーできるということである.
まあ、病気の患者からiPS細胞を作って病態のメカニズムの解析、創薬のための研究、薬のスクリーニングという面から考えるとiPS細胞研究の意義はある訳だが.
それにしても、あれだけALL JAPANと騒いでお金と人をつぎ込んでiPS細胞研究の日本での発展に努力したにも関わらず、現状は日本のiPS細胞、万能細胞研究はアメリカのそれか ら、完璧に遅れをとっている.僕的に見るともうアメリカに追いつけないくらいの大きく深い溝が出来てしまったと思う.これは、大問題な訳で、原因は日本の 政府、大学、研究環境、その他の組織、研究費、などの柔軟性のなさ、適応性のなさ、が大きいと思う.また、多くの日本人研究者の頭のかたさにもよると思 う.
いい加減、これらを大改革したらどうだろう.また、もっと柔軟性、適応性のある、頭の柔らかい研究者を育てたらどうだろう.このままだと、日本のサイエンスは世界から遅れをとるばかりだと思う.