2010年3月6日土曜日

2010年3月5日

僕がトライアスロン・鉄人レースをやるもうひとつの理由。 僕は鉄人レースだと大体10時間半~11時間くらいでゴールする。でも、僕にとっては自分がゴールした後が醍醐味。両足(または片足)が義足の 選手、病気に犯されて筋力が失われ始めている選手、車椅子の選手、盲目の選手(ガイドを伴ってレース参加)、などこれらの選手が17時間という制限時間全 てを使って夜中の0時近くにゴールするのを沿道で応援するのである。これらの選手は各々、色々な理由から鉄人レースに参加している。
ある、女の人は子供の時から、片腕が短くほとんど無い。そのおかげで、子供の時から回りの皆から馬鹿にされたり、いじめられたり、興味深々の目 で見られて大人になった。自分の居場所の無い数十年をおくってきた。彼女は鉄人レースを完走することによって、これらの人々に自分は片腕がほとんど無く たって、立派に大人になり、鉄人レースを完走できるまでになったという事を示すためにレースに出た。彼女はゴールした瞬間に10センチくらいしかない右腕 を高々とふりあげて「I am an Ironman(私は鉄人)」と叫んだ。
もうひとりの女性は両足とも義足の選手。彼女は小さいときから病気で片足だけ短く、バランスよく歩けないので、結局両足を膝のところで切断して 両足義足で育った。でも、外で遊ぶことが大好きな子で、特にサッカーが大好きだった。それで、地元のサッカーチームに入り毎日練習に通うのだが、そのチー ムのコーチは彼女に「お前は足が不自由だから、別のところで一人でボールを蹴ってろ」と言って、一度も彼女に他の子供たちとサッカーを一緒にやらせなっ かった。それで、彼女はいつの日か自分だって努力すれば、何だってできるという事を、このコーチに示したかった。そのために、鉄人レースに出ることを決意 した。そして、彼女は鉄人レースを完走した。
この様なStoryは鉄人レースでは毎年あり、僕はこれらの人たちと自分の繋がりを確かめるために、鉄人レースに出て、自分がゴールした後、ホ テルでシャワーを浴び、コース沿いに戻って、これらの人たちが完走できるように大声で応援する。この行為により、自分がこのような身体的ハンディ-がある と人たちと僕が一体である事を確かめる。そんなの偽善だという人たちもいる。でも、僕はそのような人たちに、一度でいいから鉄人レースを観に来て、生でこ れらの選手が完走するのを自分たちの目で確かめて貰いたい。きっと、僕の言っていることを分って貰えると思う。