2011年6月15日水曜日

2011年6月15日

「博士号をとっても、それに見合ったポジションが無い」
だから、わざわざ博士号なんか取らないで、修士や学士で就職する。

よくあるパターン。僕は聞き飽きた。

博士号は、医者の免許、弁護士の免許、MBA Master of Business Administration) などとは違う。しかも、現在のシステムでは、医師の免許や弁護士の免許を取るよりも、はるかに簡単に博士号を取ることができる(それは、それで問題なのだが。。。。)。

そのような現状にある社会で、博士号をとれば、それに見合ったポジションが「用意されている」と期待するほうが間違っている。

博士号は、持ってても特に何かスペシャルなものでは無いが、持っていないと話しにならないモノくらいに考えたほうが良い。したがって、ベターな就職をするための戦略の一環として博士号を取るというのはやめたほうが良い。後で、ガッカリするだけである。

では、なぜ博士号を取るのか?僕が思うに二つある。

ひとつは、博士号を取ることにより、その分野の「プロ予備軍」(したがって、まだ真のプロではない)としての称号を与えてもらえるからである。それにより、「真のプロ」となるためのスタートラインに並ばせてもらえる。このスタートラインに並ばせてもらえないと、先ずは話しにならない。

もうひとつの理由は、もっと勉強するためである。修士や学士だけでは、とても学び切れない沢山のスキルが学べるし、もっと頭を鍛えて偉くなれる。頭を鍛えることは、その人の人生を豊かにする。

したがって、博士号を取る事と、就職は切り離して考えたほうが良いと思う。このようなことを書くと、ますます博士をとりたいと思う人達が減ってしまうのかも知れないが、これが僕の正直なアドバイスである。

僕は、このような気持ちで博士号を取ろうと思ってる学生さんたちには真剣に接する。Peace!!