2011年6月24日金曜日

2011年6月24日

最近、「国立大学も広く民間からの寄付を集めて活動していく時代にならざるを得ないだろう。。。。」という事をよく聞く。

アメリカの大学で20年以上教授をやり、ある程度Adminitrativeな面も周知している立場からいわせてもらうと、日本で大学が寄付を集めるのは大変困難。

1. 大学にFund Raising Expert を高額の給料を払ってやらないと上手くいかない。 しかし、そのようなスキルがあり、しかも日本の大学で働きたいと思う人は今の日本にほとんど居ない。 かといって、本来研究、教育に専念しているべき教員にそのような仕事がまわって来ては、とんでもないことになる。

2. 日本のお金持ちといってもたかが知れていて、高額の寄付のできるひとは少人数。孫さん、イチロウ、数えるくらいしかいない。大金持ちに嫉妬する国民性が変わらない限り、日本では多くの大金持ちは出て来ない。小金持ちはある程度いるけど。。。。。つまり、寄付が集まらないし、集まっても高々知れた額(多くて、数億円)

このような理由から、寄付というかたちは難しい。イギリスやオーストラリアでは「チャリティ-」というかたちで、研究所などは資金を集めている。日本は、寄付ではなく、もっと違うかたちでの資金集めの方法を考えたほうがよいと思う。